食オタ|食の資格者コミュニティ

エビの下処理方法を比較!臭み取りには酒・片栗粉・塩どれが効果的?

みなさん「エビ」好きですか?

私は好きです。
エビ・海老・えび~♪

でも、家で調理をすると、
なんか生臭かったり…。
パサパサしてしまったり…。

以前の「貝」の検証で
下ごしらえの大切さを痛感。

きっとエビも、
下ごしらえが重要に違いない!

ということ今回は
「エビの下処理」を検証します!

エビの下処理に使うのは?

食オタノート執筆会議の時に
エビの下処理について聞いてみました。

「酒・塩・片栗粉」を使って下処理している方が多いみたい!

みなさんはどれを使っていますか?

酒・塩・片栗粉の役割って?

なぜ、エビの下処理に、酒・塩・片栗粉を使うの?


まずそこから調べてみましょう!

どうやらエビの臭みの原因は
この3つ。

・背わたに残った餌や砂 ・えびの汚れ ・時間経過による細菌の増加

じゃあ、酒・塩・片栗粉は
臭みにどんな効果があるのでしょうか?

酒・塩・片栗粉の効果

酒…酒の成分がエビの臭み成分を消し、エビについた細菌も落とす
塩…塩をふると浸透圧で水分が出るため、その時に臭みも一緒に出る
片栗粉…細かい粒子によって汚れを吸着し、臭みをとる

それぞれ、臭みを取る効果がちゃんとあるみたい!

ここでギモンが。

酒・塩・片栗粉どれが一番効果あるの?

組み合わせた方がいいの??

検証したいと思います!!

効果的なエビ下処理方法を検証

用意したのは殻付きのバナメイエビ。

今回は未処理の殻付きを使います!

むきえびの状態で売られているものは
すでに食塩が使われていますからね。

まずざっと水洗い。

すでに結構汚れが出てきました!

次に殻を剥きます。

今回は尻尾まで外して使おう~♪

背中に切れ目を入れると背わたがありました。

これこれ!臭みの元↓

背わたは臭みや、食感が悪くなる要因のひとつ。

しっかり竹串を使ってとります。

これで実験準備完了です!

エビ下処理実験①:酒・塩・片栗粉どれが一番効果的?

最も臭みが取れる下処理方法はどれなんでしょうか??

酒?塩?片栗粉?

比較する下処理方法

●なにもなし(下処理なし)
●酒
●酒
●片栗粉

早速やってみましょう!

なにもしない(下処理なし)

まずは比較のため、下処理なしで茹でていきます。

茹でるお湯はどれも約300mlに統一。

沸騰したら火を止めて、
海老を入れます~。

すぐに赤くなりますね!

ひっくり返して少し待ちます。

茹でてる時のいい匂い~♪

2分経過で取り出して、そのまま自然に冷めるまで待ちます。

食べてみると…
エビのいやーな生臭み!

かなり強い臭みです。

結果:臭みが残る

この臭み、下処理をして変わるのかな?
少し不安…

 

お酒に漬ける

「酒の成分は臭み成分を消し、エビについた細菌も落とす。」

どれだけ効果が出るでしょうか?

「酒に10分漬ける」
で試してみましょう~!

エビがひたひたになるくらい料理酒を注いで、10分。

10分経つと…
お酒の色が変わってる!

なんか濁っていますね!!

先ほどと同じように茹でた結果は…?

ほんのりお酒の香りが♪
臭みはあまり気にならないかな!

ただ、パサパサしている気がします。

結果:臭みは抑えられたが食感がよくない

 

塩もみする

「塩の浸透圧で水分が出るため、その時に臭みも一緒に出る。」

浸透圧で内側から臭みを取るってことかな?

塩をひとつまみくらい入れて、
もみもみ♪

お??少しねばりが出てた!

かなり汚れが!

水で洗い流します~。


同様に茹でて食べてみると…

臭みは抑えられ、ほのかな塩味。

そしてなんと言っても食感が
ぷりっぷり~♪

余分な水分が出たからかな?

結果:臭みおさえて、食感ぷりぷり!

◆片栗粉で揉む

「片栗粉の細かい粒子によってえびの汚れを吸着し、臭みをとる。」

片栗粉は、たしかに細かい粒子。

汚れや臭みを取る、威力はいかに!!

片栗粉と、少量の水を入れて
もんでいきます。

もみもみ…
かなり色が出てたぞ!

汚れが落ちてる感じがする〜!

お水が透明になるまで何回か優しく洗ってから、茹でます。

臭みはあまり感じません。
食感は塩もみのプリプリには劣るかな?

茹でたあとの縮みは少ない気がする!

結果:臭み・食感共に悪くなく、縮みが少ない印象

エビ下処理実験①結果

酒に漬ける 臭みは最も抑えられた!食感がよくない
塩もみする 臭みおさえられる。食感ぷりぷり!
片栗粉で揉む 臭み・食感共に悪くない。茹で縮みが少ない!

塩・片栗粉・酒ともにある程度、
臭みはおさえられました!!

でも。

何もしないよりは良いですが
若干、臭みは残ってるんですよね~…。

そしてそれぞれ特徴がある!

・塩=食感プリプリ

・片栗粉=茹で縮み少ない

・酒=臭みが最もおさえられた

もしや!

これは組み合わせたら、
もっと効果があるのでは??

えび下処理実験②:組み合わせ下処理を検証!

食オタメンバーに聞いた時も、組み合わせて使っている人が多かった!

酒・塩・片栗粉を
どう組み合わせるのがベスト??

さっきの実験で出た
それぞれの特徴を踏まえて。

この4方法を比較してみます!

組み合わせ下処理【4つの方法比較】
(A)塩もみ→酒
(B)塩もみ→片栗粉もみ
(C)片栗粉もみ→酒
(D)塩もみ→片栗粉もみ→酒

やってみましょう~♪

(A)塩もみ→酒

塩もみをして流水で洗ったあとに
お酒に10分つけます!

茹でて食べてみると…

食感は良いですね!
塩効果でプリ感すこしあり。

でもまだ臭みを感じるような…。

結果:食感は良いが、少し臭みを感じる

 

(B)塩もみ→片栗粉もみ

塩もみをして流水で洗った後、
片栗粉と少量の水を入れて、揉む。

茹でて食べてみましょう。

さっきの(A)塩→酒よりも
臭み少ないです!

かなり臭みは抑えられてます。

しかも、プリッと感もあります♪

結果:臭み少なく、プリプリ食感も良い

 

(C)片栗粉もみ→酒

片栗粉でもみもみ。
その後、お酒に10分浸します。

コチラはどうでしょうか?

臭みは抑えられてます。
が、食感はよくないなぁ~。

結果:臭みはあまりないが、食感が良くない

 

(D)塩もみ→片栗粉もみ→酒

塩・片栗粉・酒、全てでやっていきます!

塩もみしたあとお水で洗い、
片栗粉とお水少量でもみもみ。

水洗いしたらお酒につけて10分…。

すると…

ぷりっと美味しそうに
茹で上がりました~!!!

食べてみると…「おいしい〜!」

えびの甘みもする!
臭みもなく、食感も良い♪

結果:臭みもなく食感も良い!甘みもある

工程は多いですが美味しい♡

行程…省けないかな?

と、思いますよね!?

塩と片栗粉を同時に
ボウルに入れてやってみました。

が!!
別々に作業した方が美味しかったです!

エビ下処理はどの方法がベスト?

塩・酒・片栗粉を使った検証が一通り終わりました!

全部食べ比べてみます!

調味料1種だけだと、
結構臭みが残っているなぁ…。

全方法食べ比べてみて、
最もお勧めしたい方法はこれに決定!!

\最も効果的なエビの下処理方法/
塩もみ→片栗粉もみ→酒につける

一番食感もよく、臭みもない!

サラダやちらし寿司など、
茹でたまま使うときは手間を惜しまず
丁寧に下処理してあげた方が良さそう。


ただ、料理の内容によっては、こんな方法も良いかも。

・片栗粉もみ→酒につける
・塩+片栗粉を同時もみ→酒につける

濃い味付けをするときなどは、
ある程度で、時短も良いですよね!

ほかの調味料や方法に挑戦!

最も効果的なエビの下処理方法は、
「塩→片栗粉→酒」と認定!

でも…
「あ。片栗粉切らしてた」

そんな時ありませんか?
私はたまにあります。

片栗粉以外のほかの粉で
代用できないかな~??

エビ下処理実験③:片栗粉以外で代用できるか?

調査するのはサラサラパウダーのこの3つ。

●小麦粉
●コーンスターチ
●重曹(食用)

下処理方法は…

塩もみ→「○○粉」→酒につける

※「○○粉」のところを代用品に変えて検証します

代用:小麦粉

片栗粉は無いけど小麦粉はある。
そんな時ありますよね。

塩もみ→小麦粉もみ→酒につける

片栗粉の代わりに、
小麦粉に少量の水を加えて揉みます。

小麦粉がかなり手につく〜!

でも色はあまり変わらないなぁ。

汚れが取れているのか??

お酒に浸した後、茹でてみると…

汚れが落ちてるか不安でしたが、
臭みもなく食感もよいです!

結果:臭みは抑えられた!片栗粉の代わりに小麦粉でもOK!

 

代用:コーンスターチ

3種類の中では一番手触りが片栗粉に近いですね!

塩もみ→コーンスターチ→酒につける

片栗粉の代わりに、コーンスターチ!
少量の水を加えて揉みます。

かなり片栗粉の下処理の時と近い♪
期待高まる~!

ワクワクしながら
水で洗って茹でます♪

ん…臭い!!
臭みが取れてない〜!!!

コーンスターチは効果なさそう。

結果:臭みが残る、コーンスターチの代用は×

代用:重曹(食用)

重曹は、こんな風に使われますよね。

・山菜のアクを抜く
・膨らし粉として使用する

たんぱく質を分解作用があるんだって。

塩もみ→重曹もみ→酒につける

片栗粉の代わりに、重曹で揉みます!

結構ざらざらしてますね~。
重曹が溶けきらない感じ。

お水で洗って茹でます。

臭みは抑えられてます!

食感がぷりっとというより柔らかい?

今まで実験してきたえびとは
明らかに食感が違います!
好みが分かれるところかな?

結果:臭みには効果あるので代用は可。でも、食感が柔らかくなる

片栗粉の代用ができるのは?

小麦粉 ○ 効果あり
コーンスターチ × 臭み残る
重曹 △ 食感が柔らかくなる
▲向かって左から小麦粉、コーンスターチ、重曹

小麦粉ならよく常備しているし、代用もしやすいですね!

ということで、片栗粉の代用をするなら
「小麦粉」がオススメです!!

エビ下処理実験④:いろいろなエビ下処理方法に挑戦!

エビの下処理には、他にも
いろんな方法があるんですよね~。

1 漿(チャン)
2 牛乳にひたす
3 白ワイン+レモン

挑戦してみます!!

漿(チャン)

中華料理でのエビの下処理方法
「漿(チャン)」。

卵白を使った方法で縮みを抑えたり、
旨味を閉じ込めるんだって。

手順
1:塩と片栗粉で汚れや臭みをとる
2:キッチンペーパーで水気を取る
3:ボウルに入れ塩胡椒をふり、卵白と片栗粉を加える
4:テカりが出るまで混ぜる
5:油を回し入れなじませたら完成!

ふむふむ。

今までやってきた下処理にプラスすれば良さそうね♪

やっていきます!

用意するものはこちら↓

卵白はよくほぐしておきますよ~。

いつものように、塩と片栗粉で臭みや汚れを落として、っと。

流水で洗い流したら、
キッチンペーパーにならべて…
しっかり水気をとります!

ボウルに戻して、塩と胡椒とよくほぐした卵白を加えたら…

片栗粉も入れて、まぜまぜ…。

おお!
なんか、テカテカしてきた!

ここで油をいれて、さらに混ぜると下準備完成♪

茹でて検証はできないので、
今回は「エビチリ」にしてみましょう!

少し多めの油で♪
なんか見るからにぷりぷり〜!!

縮みも少ない気がします。

みんな大好き!
エビチリ完成~♪♪

いただきま~す!

ん!!!
パサパサしてない。

食感も良くて、美味しい〜♡

◆牛乳にひたす

エビを牛乳に浸しても臭み取れるそう。

レバーも牛乳で臭みとりますよね!

どうやら、牛乳の成分が臭みを成分を吸着するらしい。

牛乳につけること20分。

茹でて、実食!!



ん~。

エビの臭みは取れてる気がするけど、
なんか牛乳っぽさがある…。

そのまま食べるのには向かないな?

クリーム系の料理にしたら良いかな?!

ということで、海老グラタンに!!

臭みなくなってる〜!

クリーム系の料理をする時には
手順も少ないし、いいかも~♪

白ワイン+レモン

お家に白ワインとレモンがあったので
こちらでも下処理できないかな?



白ワインはお酒なので臭みが取れる。

レモンも生臭さをとることができるので
うまくいかないかな~??

ワインとスライスレモンを入れて
冷蔵庫で1時間。


レモンが触れていたところが
赤く変色?!

茹でて食べてみます!

お!!

ワインの香りやレモンの風味がして
美味しい〜!



このまま食べても、サラダにしても良さそう♪

まとめ

いろんなエビの下処理を
今回検証してみました!

魚オタ的おすすめ度を発表します!

魚オタ的おすすめ度

▼明るい部分左から、酒、塩、片栗粉

酒   ★☆☆☆☆
塩   ★☆☆☆☆
片栗粉 ★☆☆☆☆

どれも、何もしないより臭みはとれる。

塩もみをしたものは食感が良い~!

▼明るい部分左から、塩→酒、塩→片栗粉、片栗粉→酒

塩→酒   ★★☆☆☆
塩→片栗粉 ★★★☆☆
片栗粉→酒 ★★★☆☆

組み合わせた方が臭みがとれる!

▼明るい部分左から、塩もみ→片栗粉→酒、塩と片栗粉同時→酒

塩もみ→片栗粉→酒 ★★★★☆
塩+片栗粉同時→酒 ★★★☆☆(3.5)

最も効果的なエビ下処理方法

塩もみ→片栗粉→お酒(10分)

この方法だと、臭みなく食感もよく仕上がります!

◆片栗粉の代用

左から、小麦粉、コーンスターチ、重曹

小麦粉は、片栗粉の代用可能!!

重曹も代用で臭み取れますが、
食感が柔らかくなるので好みかな〜。

・コーンスターチ=臭みが残る
・重曹=食感も変化

エビはなるべく早めに下処理を。
日にちがたつと臭みが増す気がします。


今回はエビの下処理調査してみました!

一手間かけるだけで食材が変わるのは
前回同様驚きと発見の連続でした。

今回はバナメイエビでしたが、
天使のえび・ウチワ海老・芝海老など
いろいろなエビがあります。

エビの種類によっても、下処理方法が
変わるかもしれないですね~!

たくさん出たエビの殻は、
「エビ油」を作りました!

チャーハンやサラダに使うと、
美味しい~♡

殻も揚げて、塩を振って食べると
美味しいんですよね~!!

今度はそんな、エビの捨てがちな部分の
有効活用法も調査したいな!

ではでは、
次回の食オタノートもお楽しみに♪