食オタ|食の資格者コミュニティ

野菜嫌いをなくそう!ピーマン編


第1弾はトマト

第2弾はグリーンピース

でしたね♪

第3弾の今回、テーマはずばり!ピーマン!!

野菜で嫌われ者と言えば、ピーマンを思い浮かべる方が多いのでは?!

実は何を隠そうこのわたくしは、子どものころからピーマンだけは食べれず…。
大嫌いな食材ナンバーワンだったのであります!

しかし今では、野菜ソムリエプロの資格も取得して、こうしてフードメッセンジャーとしても活動も♪
ピーマンも克服!!

ピーマン嫌いを克服した代表者として、ピーマン嫌いな子ども達や大人の方にも、ピーマンの良さを知ってもらいたい!

そこで今回は!

味覚に敏感な子どもたちに協力をしてもらい、アンケート調査・試食・ピーマンの肉詰めクッキングまで実施!

お子さんを持つ大人の方も、
ピーマン嫌いなあなたも、
この記事を読めば食べたくなるかも?!

アンケート実施


対象:小学生5名+大人1名

ピーマンは好き?嫌い?


まずは子どもたちに
「ピーマンは好きですか?」
と聞いてみました!

結果は…

好き1人
ふつう5人
嫌い0人


なんと「嫌い」がいないなんて!
意外な驚きです。

巷でささやかれている、
「子どもはピーマンが苦手」
という話はウソなのか?!

私のお料理教室に通う
子どもの生徒さんにも聞いたところ…

やはり、
ピーマン嫌いは1人もいない!!
衝撃的事実発覚!

理由を聞くと、「特別好きでも嫌いでもない」という子どもがほとんど。

「とっても大好きです!」という子はあまりいませんが、「絶対食べたくない!!大嫌い!!」という子もいない。

私の周りの調査結果では「ふつう」という答えが、大多数となりました!

嫌われ者ではなかったと知って、ちょっと一安心。
嫌いな野菜も参考に聞いたところ、ゴーヤ・トマトの方が多数!

最近は、こどもピーマンという品種も出てきており、ピーマンはスーパーで通年見かけるので、馴染みのある食べ物に変わっているのかもしれません!

ピーマン料理で好きな料理は?

この答えの圧倒的多数は…
「ピーマンの肉詰め」!!

肉詰めは子どもに大人気!

私の子どもも、そして私自身も、ピーマンが好きになったきっかけの料理はこのピーマンの肉詰め♪

ヤサオタ仲間・増田さんのお子さんも、ピーマンの肉詰めをめんつゆで浸した料理で克服されたそうな!

ピーマンだけだと、苦みや青臭さが気になりますが、ピーマンとお肉が合わさることでピーマンの苦みも気にならなくなり、むしろお肉だけよりも相乗効果でおいしく食べられる!

ピーマン嫌いのお子さんをお持ちの方やピーマン嫌いの大人の方は、
「ピーマンの形がもろに出ているので無理だわ…」と諦めずに是非!肉詰めにチャレンジしてみてくださいね!!

ちなみに我が家では、肉詰めに手作りソースをかけて食べます。
詳しくは、後半で!

パプリカは好き?


参考に、パプリカが好きかどうか聞いてみました!

好き1人
ふつう4人
やや嫌い1人


こちらも「ふつう」が多数
という結果に!

パプリカも、ピーマンも
ナス科トウガラシ属です。
見た目はそっくり!

品種が違い、
大きさや肉厚などが違います。

ピーマンは未熟な状態で収穫しているのに対し、パプリカは完熟している状態で収穫しているため、パプリカの方が甘みが強いという特徴があります。

やはり好きな理由としては
甘いから!という答えが多く見られました。

食べ比べ実験

実験方法
1 切り方  繊維方向〈タテ〉、繊維を断ち切る〈ヨコ〉の2種類を用意
2 調理方法  生・茹で・炒め・揚げで食べ比べ実験

1 切り方

切り方で、そんなに味が変わるのか?

実際食べてみると・・・
繊維を断ち切るヨコの切り方は、「青くさい!」「草の臭い」「ニガイ!」「マズイ」という結果に!!

繊維に沿った切り方に比べ、繊維を断ち切る方法はピーマンの細胞を数多く潰すことになりり、苦みが増すと言われています。
そして食感は柔らかくなります。

もし、嫌いな理由が苦みでなく、食感や繊維が気になる場合なら、繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉がオススメ!

しかしピーマンが嫌いな理由の多くは「苦み」「青臭さ」が圧倒的!
かつての私もその理由で食べられませんでした。

ということは!

わざわざ苦みを引き出すような切り方はせず、切るときは繊維に沿って切るようにしましょう!

ピーマン嫌い克服その1

ピーマンを切るときは、繊維方向〈タテ切り〉に切るべし!

2 調理方法

「生」「茹」「炒め」「揚げ」
でどう違うのか?

感想をまとめると…
意外な結果が明らかに!

繊維方向〈タテ切り〉 繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉
固い
味がしない
苦い
固い
青臭い

生の繊維方向〈タテ切り〉は、想像よりも味がしない(苦みが少ない)という答えが多く、
中には甘いと答えた人も!

反対に、生の繊維を断ち切る方法〈ヨコ切り〉は、
皆一様に、苦い・青臭さが際立つということで
不人気となりました。

どうやらタテ切りの生食は意外と食べやすいということが判明!

●茹で

繊維方向〈タテ切り〉 繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉
やわらかい
苦みがしない
やわらかい
味が薄くなった

茹では、柔らかくなるのが共通点。
苦みが消え、甘くなったという声が多く、生に比べ食べやすくなりました!

繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉の方が若干苦みを感じるようですが、ほとんど違いは感じられません。

●炒め

繊維方向〈タテ切り〉 繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉
 茹でたものより苦みが増した
香ばしい
茹でたものより苦みが増した
タテ切りより苦い

炒めると苦みが出てくるという事実が発覚!!

加熱するほうが生より苦みが抑えられるイメージでしたが、そういうわけでもない…?

ピーマンの苦み成分は、最近の研究で
〈クエルシトリン(ポリフェノールの一種)〉+〈ピラジン(香り成分)〉
ということが明らかになりました。

クエルシトリンは苦み成分ではなく、渋み成分。

ピラジンの香り成分が合わさることで、ピーマン独特の苦みになるそうです。

クエルシトリンは油に溶けやすい性質を持っているけれど、ピラジンの香り成分は加熱をして弱まることはないらしい…。

これは私の仮説ですが、油で炒めたことにより渋み成分クエルシトリンが流出状態。
さらにピラジンの香りが足された、という解釈がしっくりくるような気がします。よって、炒めると苦みが増す!

しかし!!

子ども達の反応は、苦みは増したが美味しいと言い、ヨコ切りの生食のような嫌な反応は見られませんでした。

ピーマン独特の苦み成分はピーマン独自の良さでもあり、ピーマンの苦みが嫌いな人でなければ、その苦みは炒めることで美味しさに変わる!と言えるのではないでしょうか。

●揚げ

繊維方向〈タテ切り〉 繊維を断ち切る〈ヨコ切り〉
苦くない
ポテトチップスみたい 
苦くない
ポテトチップスみたい
タテより苦い

この結果の面白いところは皆「苦くない」と答えているところ!
そして、参加メンバー一番人気の調理法となりました。

炒める場合と同じ油を使用している調理法ですが、揚げるという調理法は、ピーマンの外皮をまるごと油がコーティングしてくれます。

炒める時のように成分が流出しないということが、苦みを感じない理由と言えます。

中華のピーマン料理で有名な青椒肉絲(チンジャオロースー)。
レストランで食べる青椒肉絲は、ピーマンの青臭さが少ないと感じたことはありませんか?

中華料理の技法では、中華鍋で一度油通しするのが基本です。
油通しとは、素揚げのことで、食材に火を入れすぎない程度にサッと揚げること。

中華では炒め物の料理でも、食材に一度油通しをします。

この油通しというちょっとしたひと手間で、水分・栄養・旨味をコーティングし、おいしさを閉じ込めるのです。また、余分な油を吸収させすぎないという効果もあります。

ご家庭では、深めのフライパンに多めの油(食材が浸るくらい)を入れて、切ったピーマンをサッとくぐらせればOK!余分な油を取り除いたら、また同じフライパンで炒めものや調理をしましょう!

\人気調理法/

1位揚げ
2位炒め
3位茹で
4位

ピーマン嫌い克服その2
ピーマンの苦みが苦手なら「油通し」するべし!

3 調味料

何が一番食べやすいか?
ピーマンに合う、調味料の実験です!

個々の味覚や味の好みがありますが、子どもに人気な調味料を調べてみました!

用意した調味料

・塩 
・さとう 
・醤油 
・味噌 
・酢 
・ケチャップ 
・ソース 
・マヨネーズ 
・オイスターソース


これらの調味料と、先ほど登場した4種類の調理法のピーマンを
それぞれ好きなように付けて食べて実験!

気になる結果は…

1位
2位醤油
3位味噌


マヨネーズは好き嫌いが分かれる結果となりました。

ワースト1位は砂糖!

こちらも意外な結果となりました!
なんと、単純に塩だけ付けて食べるのが一番人気!!

調理法は、「炒め×塩」または「揚げる×塩」が人気♪

ピーマンを油でコーティングさせ、塩味を加えるという味付けが、Simple is best !

ピーマン嫌い克服その3

油でコーティングしたピーマンに塩味を加えるのがベスト!

ピーマン肉詰めを自分で作ってみる!


ピーマン人気料理、「ピーマンの肉詰め」を子ども達と作ってみました!

種やワタを取り除き、ピーマンをカット。
合挽と玉ねぎのみじん切りで肉ダネを作り、ピーマンに詰める作業。

出来上がりはコチラ!!
ジャーン!

やはり自分たちで作って食べると、
手間をかけた分、いつもより美味しい!

今回は、焼いた時にでる肉汁が残るフライパンに、ケチャップ大さじ2、ウスターソース大さじ1、赤ワイン小さじ1を混ぜ合わせソースを作りました。

他にも肉汁を使用し、醤油ベースや、味噌ベースのソース(タレ)があると、ピーマンの肉詰めがより一層美味しくなり、克服につながります!

めんつゆに浸すというのもナイスアイデアですね!

ピーマン克服まとめ


これらすべての実験・調査をふまえて、ピーマン克服のポイント!
オススメの食べ方をまとめてみます!

◎ピーマンは繊維方向(タテ切り)に切る
◎油通しするとピーマンの苦みが感じられない(栄養面も充実)
◎味付けは塩味を付けるのがオススメ

その他の注意点としては、苦み成分を多く含むピーマンの種とワタは綺麗に取り除きましょう!

下茹でだけでも、柔らかくなり苦みが軽減されるので、作りたい料理、調理法によって使い分けるのが良いでしょう。
電子レンジで加熱するのも同様の効果があります。

感想

子ども達の感想をご紹介!

「生はまずい。茹でるのもおいしいけど、炒めたものと揚げたものの方が美味しい。」
「塩と味噌が美味しい。」
「味付けによっておいしさがかわった。」
「味付けの組み合わせができることを知った、楽しみ方が変わった。」
「ピーマンがもっと好きになった!」

これらはほんの一部の子ども達の感想ですが、ピーマンという一つの食材にこんなに向き合うことはなかなかない経験だったと思います。

ピーマンは、栄養価が高くビタミンC・カロテン・ビタミンE・カリウムなどが多く含まれ
親としては子どもに食べてもらいたい食材の1つ。
もちろん大人の方の健康にも一役買ってくれます!

しかし嫌いな食材を無理強いさせると、ますます嫌な思い出としてインプットされ、大人になっても苦手なイメージのまま残ります。(私がそうでした!!)

是が非でもピーマンを食べさせる!!
という意気込みよりは…

・プランターでピーマンを育ててみる、
・ピーマンの種取りだけ手伝ってもらう、
・ピーマンに関する本や図鑑を読んでみるなど。

まずは生活の中から触れてみる!
自分が簡単にできそうなことからはじめてみるといいかもしれません! 


さて、次回の野菜嫌いシリーズは何かな?
お楽しみに♪