食オタMAGAZINE|食のオタクによる食育WEBマガジン

黒穂菌?謎の菌菜「マコモダケ」にせまる!収穫にチャレンジ!

今が旬の食べ物!
「まこもだけ」!!!

9月下旬から11月初旬にしか食べられないという、まこもだけに着目してみました。

まこもだけって…
食べたことはありますか?
見たことはありますか?

私は実は、中華料理の炒めもので、
少し食べたことがあるくらいでした…。

まこも = 植物としての呼び名
まこもだけ = 食用の菌菜としての名

どのようにできるのか?
そもそも何なのか??

むくむくと湧き上がるまこもだけへの興味…!!

だったら見に行ってみよう~!!!
というわけで、今回も突撃取材です(笑)

植物としての「まこも」、
そして菌菜としての「まこもだけ」に迫ります!!

植物としての「まこも」って何?


「まこも」はイネ科に属する植物。
日本で稲作が始まる前から水辺に自生していたそうです。

背丈は2mほど。
想像以上に大きい!!

緑の細い葉が空に向かって真っすぐに伸びています。
風が吹くと優雅に揺れて、さわさわっと音がするんです。

何か懐かしい感じがして祖父母のことを思い出しました。

でも、実は私もほぼ「はじめまして」。
それでも私のアンテナに引っかかったのには、理由がありました。

25年前、まこもとは出会っていたのです。
アトピーで苦しむ息子の肌のために、「まこもがいい」と勧められたことがありました。
当時はまこもが何なのか、なぜ肌にいいのか正しく理解ができず、そのままに…。

それが四半世紀の時を超えて、ひょっこり私の目の前に現れたのです!

◆まこもとは?

まこもについて知りたくて、まずはこの本を読破。

まこもは「神宿る草」と言われ、神事には欠かせない存在。
実は、しめ縄や茅の輪として使われています。
出雲大社にもまこものしめ縄があるそうですよ。

万葉集や古事記にも記載があるぐらい、昔の日本には普通に存在していたものなんですって。

それが、なぜ消えてしまったんでしょう…?
身近に存在していたはずなのに、いつのまにか水田から消え、絶滅の危機に瀕してしまった「まこも」。
水も空気も浄化する作用がある「まこも」。
すごい植物なはずなのに…!

でも今は、少しずつ関心も高まって、育てる方が増えてきているんですよね♪

株分けをしてもらい、私もバケツで育ててみようかと密かに計画中?!

こんな風にベランダでも育てられます。

菌菜「まこもだけ」とは?


まこもの根元が菌に感染し肥大化したものが「まこもだけ」。

「菌に感染」と聞くと少し微妙な感じもしますが…。

この菌の名前は黒穂菌(くろぼきん)。

まこもだけはまさに菌と食物繊維の塊!!!!
腸に良さそうですね!


その成長は早くて、時期が来ると数日であっという間に大きくなるそうです。
収穫の時期が遅れてしまうと「鶴首」になり、固くなるとのこと。(写真の左側がそうです)

でもそれはそれで、食べ方を工夫すればいいそうですよ。

また、まこもだけの中で黒穂菌が成熟すると、中に黒い斑点が出てきて、食感・食味が落ちてしまうそうです。

前回のきくらげといい、これもまた繊細な食べ物ですね。

黒穂菌の胞子は真っ黒で、「マコモズミ」と呼ばれお歯黒や眉墨や漆器の顔料などに使われてきたそうです。
今でも鎌倉彫の工程で使われているんですって。

まこもだけ収穫体験!


9月下旬ごろには収穫できるかなと聞いていましたが、早くまこもに会いたくて中旬に突撃!

訪れたのは、またもや千葉県。

まこも大好き「まこちゃん」こと、植野 睦(うえの まこと)さんが案内してくれました。

▲向かって左がまこちゃん、右が私。

場所は三舟山。

NHK大河ドラマのロケ地でもあるそうです。

彼女の2つの田んぼを巡りました。
長靴を履いて、準備完了!

◆はじめての収穫

こちらが畑!

ずぶずぶと沈みながら奥に進むと…
4日前にはなかったというまこもだけを発見!!

いきなり収穫に(笑)

教えてもらいながら初体験。

慣れないため、私ははさみを使いました。

無事、収穫!

まこもを掻き分け、そして根元を凝視!

時期が早いはずが、なんと鶴首状のものも数個発見。

右手負傷中のまこちゃんと、脚に不安のある私。

泥と格闘しながら、汗だくになり必死で収穫しました。

20分ほどでこんな感じ。

採れたてをその場でかじると…

甘い!ジューシー!

皮ごと焼いて、屋久島の塩をつけて
かじってみましたよ。

トウモロコシのような
アスパラガスのような
筍のような…。

アクもなく、不思議な味と食感。
10本ぐらいペロリといけそうです。


その後、もう一つの田んぼを見に行くと…。


水が抜けてしまったのか、葉が少し枯れた様子。

周囲の田んぼにはイノシシが侵入した跡が…。

残念ながらここではまこもだけは発見できませんでした。
水がかなり重要なようです。

自生のまこもを見ることができました。


根のあたりが紫なんですね。

貴重な穂も見ることができました。
運がいい!


中国をはじめ東南アジアや北アメリカでも食べる習慣があったんですね。
ワイルドライスと呼ばれているようです。

実食!まこもだけの食べかた


この時期だけのお楽しみの「まこもだけ」!
友人の野口宏子さんに教えてもらい、贅沢にいろいろと食べてみました。

まこもだけのきんぴら
まこもだけが甘いので、お砂糖は不使用。

◆まこもだけのフライ
米粉を使用したのでサックサク!

◆まこもだけのスープ

贅沢にきくらげ入り。

◆キムチ&味噌漬け


他にぬか漬けやナムルもお勧め!
甘味があり柔らかく、くせもないのでいろんな料理に使えそう。

まこもの葉の活用方法


まこもの葉は、生でも焙煎してもお茶になります。

煮出すととてもいい香りで甘くて香ばしくて美味しい!

束にして逆さにつるしておくだけで癒しの香りを楽しむことも。

なんと、空気も浄化してくれるとか…。

撚(よ)って編むだけでリースも作れます。

私もまことさんに教えてもらってその場で作ってみました。

完成品がこちら。

採れたての葉で作ったので青々として、いい香り♪

他には馬を作ったり、編み込んでゴザを作ったりも!

来年のお正月飾りはまこもに決定!?

必死過ぎて気付かなかったけれど、帰宅してびっくり!
両腕が傷だらけ!!

まっすぐに伸びた葉は結構凶器でした(笑)

まとめ


古来より私たちの生活のすぐそばにあった「まこも」。

様々な効用があることが証明されています。
環境を浄化する力があるので、田んぼで育てる方が増えてきました。

手もかからず、捨てるところのない、まこも。
日本中のそこここで見られる日が来ると嬉しいですね。

毎年6月1日に出雲大社で
「涼殿祭(すずみどのさい)」
という真菰(まこも)神事がとり行われます。

また、全国マコモサミットなるものも10月に開催されます。
今後もまこも族の動きから目が離せません…(笑)


今回もとても勉強になりました。
知らない世界を見る事ができる幸せ。

素晴らしい出会いに感謝!

私のベッドの斜め上にもまこも、吊るしてあるんです。

時々漂ってくる懐かしい香りに日々癒されています。

私も引き続き、まこもについて学んでいこうと思います。

次回の食オタノートもお楽しみに~!

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