食オタ|食の資格者コミュニティ

おまかせ野菜セットを選ぶ際の手引き

新型コロナ以降、宅配野菜を頼む人も増えたのでは?

そこでよく見かけるのが…
「生産者おまかせ野菜セット」

今回は、野菜ソムリエの資格も持つ食オタの私が、「野菜セットの選び方・楽しみ方」をご紹介しますね!

野菜セットってなに?

「生産者おまかせ野菜セット」は、
「野菜セット」とも呼ばれます。

アバター
「野菜セット」って、たくさん野菜が届くんでしょ?
保存はどうすればいいの?

それに、使い方が不安…。
アバター
いろんな生産者がいるけど…
何を基準に選んだらいいのか分からないの。

野菜セットの魅力を、ひも解いていきましょう♪

 

生産者おまかせ野菜セットとは?

 
生産者の作付けや産地によって、
その時期に採れるものが違いますよね!

なので、詰めてもらう野菜内容を、生産者にお任せするということなんです。
 

「生産者おまかせ野菜セット」とは?

その時期に採れる野菜から生産者が選んで、詰め合わせしてくれる商品のこと。

何が入っているかは、届くまでお楽しみです♪

生産者によって入っている品数・価格はさまざま。

私が今まで取り寄せたものだと…

・8品…2500円
・5~8品…1650円
・7~8品…2700円

これくらいの価格帯。
いろんな野菜が入っているので、お得!!
 

野菜セットの嬉しいポイント

おまかせ野菜セットには、価格以外にも嬉しいポイントがあるんです♪

今は、栽培技術が発達して旬じゃなくても、作物は育ちます。けれど、旬の野菜は格別!

さらに!
産地が変われば、旬も変わります。

だから、 同じ時期に野菜セットを買っても、産地によって野菜が違う!
(作付けも生産者によって違いますが…)
 

▼同じ時期に頼んだ野菜セット比較

同じ生産者さんでも
季節が変われば入る野菜が変わります。

いろんな季節で、試してみると楽しいですよ♪

 

生産者によって得意な野菜が違います。

そして地域によっても、向く野菜が違います。

土が違えば、野菜の味は変わるんです!
寒暖差や寒さで、甘みが増す野菜もあります。

生産者のオススメが届くので、
思いがけない美味しさに出会えちゃいます。

「同じ野菜でもこの味は、この生産者さんからしか買えない!」そんな野菜に出会えるかも♪

 

生産者によっては、
珍しい野菜や品種を作っている方も。

例えばこんな野菜♪

普段自分では手に取らないような、珍しい野菜が届くことも!
(※生産者によります)

おまかせ野菜セットなら、新たな出会いが楽しめますよ♪

 

生産者の選び方基準

たくさん生産者がいて、迷っちゃいますよね~。

どんな基準で選んだらいいのか?
2つのポイントをご紹介します!
 

①農法の違いで選ぶ

選ぶ基準のひとつとして「農法」があります。

 
代表的な農法をご説明しますね!
生産者によって細かい栽培方法は違いますが、大きく分けると「自然農法」「有機栽培」「慣行栽培」などがあります。
 

なるべく人の手を加えず、自然本来の力で育てます。
農薬はもちろん、肥料も入れません。

山の木や草をイメージしてみて下さい。

肥料を与えなくても落ちた葉や枝が微生物の力で土に還り、成長の養分となりますよね。

自然農法は、これと同じようなイメージ。

自然の循環が起こるように、環境を整えて栽培する方法です。
 

有機JASの認定を受けていないと、「有機野菜(オーガニック)」とは名乗れません。

<有機JAS規格の条件>
・栽培中だけでなく、種まきの2年以上前から有機JASが認定している農薬・肥料以外使用禁止(主に天然由来の農薬や肥料が有機認定されています)
・周りからの飛来や流入も防ぐことも義務付けられます
・期間中ルールを守っていることを証明する記録類の作成もしなければいけません

条件をクリアして審査に通ると、
有機JASマークを付けることができます。

“有機農産物”として販売ができるのです。

認定を取得していなくても、有機質の肥料を使用していたり、農薬を使わない生産者さんもたくさん居ます。

「栽培中の農薬・化学肥料を不使用」等の説明が書かれていますので、要チェックです♪

 
また、どんな肥料を使うかでも味は変わってきますね!

天然由来肥料(堆肥)の種類

●動物性堆肥
動物の糞(牛・豚・鶏)、魚粉、動物の骨(鶏、コウモリ)など

●植物性堆肥
米ぬか、わら、草木、大豆、落花生の殻、コーヒーかす、緑肥(草をすき込む)など
 

「自家製堆肥」とは、堆肥から自分で作っているということです。 

 

害虫や病気から作物を守るために、農薬をまいたりもします。
また足りない養分を補うために、化学肥料も使ったりします。

自然農法や有機栽培の生産者は、どうしても虫の食べ跡があったり、虫が紛れ込んだりもします。そういったものがNGな方は、慣行栽培の生産者を選ぶと良いでしょう。

 

②野菜の傾向で選ぶ

もうひとつのポイントは「野菜の傾向」を見ることです。
 

●得意な野菜は何か?

果菜類が得意、葉物野菜が得意など。

また、湿った土地を好む野菜、
水はけが良い土地向きの野菜等もあります。

他にも…
・西洋野菜を好んで育てる
・固定種が得意
・一般的な基本野菜を中心にする
さまざまなこだわりがあります。

 

●味わいの違い

堆肥や育て方によって、それぞれの特徴があります。

例)味が濃い・繊細な味・香りが良い・生命力が強いなど

好みは人それぞれです!

ぜひいろんな生産者の野菜を食べてみて、
自分好みの生産者を見つけてみて下さい!

 

野菜セットが届いたらすること

 
今回は「ひばり農園(岩手県)」の
野菜セットを取り寄せてみました!

こちらが、ひばり農園の及川芳道さん♪

 
箱を開けると、お便りが入ってました~♪

入っている野菜リストもあって、
こういうのがありがたい♡

お手紙が入っている場合は、必読です♪

生産者ならではのオススメの食べ方や
保存方法が書かれていることが多いですよ!

 

た~くさん野菜が入ってました♪
ひばり農園さんの野菜はカラフル!

これは、最後まで美味しく食べたいっ!
 

保存性を高める下処理

せっかくの野菜、余すことなく美味しく食べたいですよね!
 

●収穫後の野菜たちは?

野菜は収穫後も、呼吸・成長をしようとします。
呼吸・成長には養分を使うので、甘みや栄養がどんどん少なくなってしまうんです。

●水分が吸えないのに蒸散すると?
 
萎びてしまったり、繊維が筋っぽくなったりします。

 
冷蔵庫に入れるだけでも呼吸は抑えられます!

でもさらに、保存性を高めるコツがあるんですよ♪
それは…

詳しく解説しますね!

  

保存性を高めるコツ① 

根菜類はすぐに根と葉(茎)に分ける

カブや大根などは、
届いたらすぐに根と葉(茎)に切り分けます。

葉を切り分けると、根からの水分吸収が止まります。
なので萎びたり、中がスカスカになるのを防げますよ!

カブや大根の葉が切って売られているのは、
鮮度を保つためなんです♪

 

保存性を高めるコツ② 

濡らしたキッチンペーパーや新聞紙で包む

ペーパーで包んだり、ポリ袋に入れて保管します。
包むことで乾燥から防いで、水分の蒸発を少なくします。

葉物野菜はもちろん、皮から水分が抜けてしまうので果菜類や根菜類も◎ですよ~。
 

今回も届いたら、まずはこんな風に保存準備しました♪

 

保存性を高めるコツ③ 

呼吸量の多い野菜はすぐに加熱調理する

呼吸量の多い野菜は、あまり保存には向きません。

たとえば…
・ブロッコリー類 ・アスパラガス 
・トウモロコシ  ・枝豆  など

こういった野菜が入っていたら、すぐ加熱する。
これが鉄則ですよ~♪

 

保存は冷蔵?常温?

野菜は、一般的には冷蔵保存です!
 

けれど一部、常温が適しているものもあります。

例えば、イモ類玉ねぎ
これらは常温保存がオススメです!

日が当たらない、風通しのいいところに置きましょう。
床に直接つかないように、カゴに入れたり、網の袋にいれます。
 

他には、ナスピーマンなども
実は常温保存が良いんです!
(常温で約1日)

夏野菜は、冷気と乾燥が苦手。
新聞紙などで乾燥を防ぐようにします。

切った場合は、切り口に密着させるようにラップ。
ペーパーなどに包んでポリ袋にいれて冷蔵庫へ。

冷蔵庫では、なるべく冷気が当たらないところに入れてあげましょう!

【注意】気温が高い時や数日持たせたいときは、無理せず冷蔵保管しましょう。またクール便で届いたものは、常温に戻さずにそのまま冷やして保存した方が良い場合があります。自己責任で保管ください。

 

野菜セットの楽しみ方

 
今回の、ひばり農園さんの野菜♪
どうやって調理したのか、使い方のコツをレポートします。
 

どの野菜から調理すればいい?

たくさん届いた野菜、このように使い方を決めていきましょう!
 

冷蔵庫に入れる前に!
まずは生で食べる野菜を決めていきます。

今回、生で食べようと決めたのは…

生で食べたい野菜は、特に鮮度が大事!
早めに食べます!!

POINT
・すぐに食べれらるように切っておく
・野菜室の手前に入れておく

▼こんな風に準備しちゃいます!

 

鮮度が落ちてしまう前に、加熱します。

茹でたり蒸すだけで保存性が高まるので、
何の料理にするか決まってなくても、まず加熱♪

今回入っていたロマネスコ!
小房を切り分けて、芯から茹でます。

POINT
・硬めに茹でる
・ザルにあけ水分を飛ばすと保存性も高まります!

葉物野菜は茹でると、
かさも減るので保管もしやすい♪

 

酢に浸けておくと保存性が高まりますね!

セロリとコールラビは、ピクルスに。
赤かぶは、甘酢漬け。
赤玉ねぎは、塩と酢に漬けました♪

POINT
・赤や紫の色素をもつ野菜は、酢につけるとキレイなピンク色になるので彩りにも最適!

酢漬けに向いてる野菜を見つけてみましょう!

 

野菜セット楽しむコツ

それぞれ、どんな料理にしたのかご紹介!

生で食べる野菜

水菜は切っておいたので、
盛り付けるだけでサラダができます。

 
あやめ雪カブとピーマンは、
茹でたロマネスコと一緒にバーニャカウダに。

 

茹でた野菜

茹でておけば4~5日程度持つので
食べるときに最終調理をします。

※保存期間は状況によって短くなりますので、目安でお考え下さい。

今回はこのように変身♪

特に葉物野菜は、調味して保存すると水分が出てしまいます。
保存する場合は、茹でるだけがオススメ!

 

他の野菜もまとめて料理しました!

加熱して食べる野菜の中でも、葉物野菜は早めに調理します。

果菜類や根菜類は少し日持ちしますが
トマト煮などにしておくと、さらに保存性UP。

その後もリゾットにしたり、スープにしたり♪
アレンジもしやすいですよ!

 

きちんと下処理をしたり、
保存に気を付けると長く楽しめます!

ひばり農園さんの野菜は、2週間くらい楽しめました。

 


 

野菜セットを買うと、珍しい野菜や品種に出会える!

それが楽しくて、私は定期的に購入しています。

まとめて届くと、まとめて料理できるので、
日々の料理が時短でストレスフリーです♪

切る、茹でるだけでも日持ちも良くなるし、料理にも便利!

 

そして「どうやって食べよう♡」と、
自然と野菜を摂る量が多くなります!

みなさんも野菜セットをぜひ活用してみてくださいね。